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43カーキと45カーキの違い|最初に押さえる4点+細部まとめ

43カーキ 45カーキ 違い 軍放出品

43カーキ(M-43 Khaki Chino Trousers)と45カーキ(M-45 Khaki Chino Trousers)の違いを、まず押さえる4点→細かい違いの順にまとめました。実物を見分けたい人向けです。
最後に、マニア視点の違いも入れています。背景まで分かると面白いので、気になる人はぜひどうぞ。

最も分かりやすい違い

  • ガスフラップ(フライ裏の防護布)
    • M-43:あり(“Special”扱い)
    • M-45:基本なし
  • フロントのボタン構成(ガスフラップ由来の差)
    • M-43:フライ5ボタン+ガスフラップ固定ボタン1(内側左ウエスト)
    • M-45:ガスフラップ固定ボタン無し(ボタンフライ)
  • 内側表記の“規格体系”
    • M-43:QMC 6-254系/PQD 339系/PQD 19B・19C系(WW2期の系統)
    • M-45:MIL-T-2064/MIL-T-2064A(45カーキとして括られる系統)
  • ベルトループの傾向(見た目で出やすい差)
    • M-43:7本ループ+インテグラル(身頃一体)ウエストバンド(6-254系の仕様として記載)
    • M-45:細いベルトループの個体例

細かい違い

  • 縫製の“系統”そのものが違う(M-43側)
    • 6-254/339系:外側から見えるダブルステッチのフラットフェルドがキー(外腿に出やすい)
    • PQD 19系:内側から縫うシングルステッチのプレーンシームがキー
  • 縫製の“許容クラス”が明文化される(M-45側)
    • MIL-T-2064A:Class1(シングル)/Class2(ダブル・巻き縫い等)という整理の話がある
    • 同一スペックでも仕様が多岐、という整理(=45カーキの個体差)
  • ポケット口(玉縁)の扱い
    • M-43(PQD 339):watch pocket/rear pocket opening がシングルウェルトへ簡略化、という整理
    • M-45:片玉縁ポケットの個体例(ただし個体差)
  • ラベル/スタンプ位置の出方
    • M-43:Quartermasterラベル=右前ポケット裏/サイズ表記=右内ウエスト(布タグ or スタンプ)
    • M-45:スレーキ(ポケット袋)側にモデル名・スペック・契約日などの印字が残る個体例
  • “ガスフラップ無し”へ振れるタイミング(境目がある)
    • M-43側:PQD 339A(20 Jan 1945)でガスフラップ削除、という整理
    • M-45側:そもそもガスフラップ無しが基本
  • 日付表記の落とし穴(M-45側に出やすい)
    • M-45:PATT. DATE “20 JAN 1945”表記が残る個体例(契約日・支給年と別で併記される例)
    • MIL-T-2064A自体は「Nov. 30, 1950 [1951]」としてカタログに載る(=1950/51側の話が強い)

QMC/PQDからMILへ:43カーキと45カーキの“制度の違い”

マニア視点での違いを書きました。興味がある人は読んでみてください。

ここからは“作り”の話じゃなく、“なぜそうなったか”の話です。M-43は、カーキがまだ前線に出る可能性を捨てきれない時代の最終形に近い存在で、ガスフラップ(防護布)という「最悪を想定した装備思想」が残っています。
一方でM-45は、戦後へ向かう流れの中で、カーキが営内・勤務・外出寄りに落ち着いていく側。だからこそ、前提から外れる装備は整理され、仕様の言葉もQMC/PQDの世界からMIL規格へと乗り換えていきます。

この切り替えは、工場の増やし方にも出ます。M-43側は“とにかく量産する”ために仕様の並走が起きやすく、個体差は戦時の分散調達らしく荒れます。
M-45側は、規格の器の中で縫製クラスや許容を吸収していく発想になり、個体差が「規格内のバリエーション」として出やすい。タグの文章が変わるのも同じ理由で、読み解きは“現物の作り”だけでなく、帳票文化(Quartermaster CorpsやPhiladelphia Quartermaster Depotの流れ)に寄っていきます。

ちょっとした落とし穴。
M-45は個体に「1945のパターン日付」が残っていても、それが製造年と一致するとは限りません(ここは深追いしなくてOK)。大事なのは年号当てではなく、ディテールと表記の組み合わせで迷わず判断すること。
M-43が“戦時の想定”を背負い、M-45がU.S. Armyの戦後運用に寄っていく──この前提で見ると、違いがスッと腑に落ちます。


最後に余談ですが、最近は WAIPER.incのM-45 Khaki が人気ですね。
サイズ感しっかりで、無骨なのに高級感が魅力。リピ買いする人が出るのも納得です。

これ↓

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