米軍の防寒着「LEVEL7(レベル7)」には、ECWCS GEN IIIジャケット、PCU TYPE1、モンスターパーカーなど、複数の種類があります。
いずれも極寒地での使用を想定した防寒装備ですが、形状や用途に違いがあります。
また、米軍の資料には約−46℃や約−51℃といった温度が登場します。ただし、これは防寒着を組み合わせたシステム全体の対応温度であり、LEVEL7単体の耐寒温度ではありません。
それぞれの種類と、どの程度の寒さを想定しているのかを紹介します。
米軍の防寒着LEVEL7一覧表
| 種類 | 主な特徴 | 暖かさ・対応温度 |
|---|---|---|
| ECWCS GEN III LEVEL7 ジャケット | 米陸軍の極寒地用中綿ジャケット | 重ね着した状態で約−40℃の環境を含む使用例がある |
| ECWCS GEN III LEVEL7 パンツ | 下半身を保温する防寒オーバーパンツ | 同上。ジャケットとの併用を想定 |
| PCU LEVEL7 TYPE1 | 米軍特殊部隊向けのショート丈ジャケット | PCUシステム全体で約−46℃までを想定 |
| PCU LEVEL7 TYPE2 | 装備の上から羽織る大型のモンスターパーカー | 同上。胴体や装備を覆う大きな設計 |
| PCU LEVEL7 パンツ | 特殊部隊向けの中綿入り防寒パンツ | 同上。下半身の保温を担当 |
| PCU LEVEL7A ベスト | ジャケットの下に重ねる中綿ベスト | 同上。追加の保温用 |
※表中の温度は米軍の防寒システムに関する資料に基づくもので、個々の衣類の保証温度ではありません。
米陸軍の資料では、ECWCS GEN III全体の使用環境として+40°F〜−60°F(約+4℃〜−51℃)が示されています。
また、米陸軍のPCU開発に関する資料では、PCU全体の快適性を想定した範囲として+45°F〜−50°F(約+7℃〜−46℃)が紹介されています。
参考資料:
米軍LEVEL7の種類と暖かさ
ECWCS GEN III LEVEL7 ジャケット
米陸軍の寒冷地用被服システム「ECWCS GEN III」の最も外側に着用する防寒ジャケットです。
化繊中綿を使用したボリュームのある形状が特徴で、通称「マシュマロスーツ」とも呼ばれています。
どれくらい暖かい?
米陸軍第10山岳師団の着用ガイドでは、−40°F〜0°F(−40℃〜約−18℃)の低温環境における静止任務で、LEVEL7をほかの防寒レイヤーと組み合わせて使用する例が示されています。
防風性や保温性を備え、移動時よりも体温が下がりやすい待機・監視などの場面で使う防寒着です。
米軍実物に加えて、WAIPER.incからも実物を再現したモデルが販売されています。
WAIPER公式 ECWCS GEN III LEVEL7 ジャケット
ECWCS GEN III LEVEL7 パンツ
ECWCS GEN IIIの最終防寒レイヤーにあたるオーバーパンツです。
ジャケットと同様に中綿を使用し、下半身を寒さから守るために設計されています。
どれくらい暖かい?
米陸軍の着用資料では、極寒時の静止任務においてLEVEL7ジャケットとパンツを併用する例が紹介されています。
特に−40℃程度までの低温区分では、ベースレイヤー、フリース、ソフトシェルなどと重ねて着用する構成です。
パンツ単体の耐寒温度は示されていません。
WAIPER公式 ECWCS GEN III LEVEL7 パンツ
PCU LEVEL7 TYPE1
米軍特殊部隊向けの防寒システム「PCU」に属するLEVEL7ジャケットです。
通常のジャケットに近い着丈で、TYPE2のモンスターパーカーよりコンパクトな形状が特徴です。
どれくらい暖かい?
PCUは、約−46℃までの厳しい寒さを想定した多層式の防寒システムです。
TYPE1はその最外層にあたる高保温ジャケットで、静止時などに体温を保つ役割があります。
ただし、TYPE1ジャケット単体で−46℃に対応することを証明する数値ではありません。
WAIPER公式では、3Mシンサレートを使用したHOUSTON製などの民間向けモデルも扱っています。
PCU LEVEL7 TYPE2(モンスターパーカー)
PCU LEVEL7 TYPE2は、通称「モンスターパーカー」と呼ばれる大型の防寒コートです。
ボディアーマーや軽量バックパックなどを装着した上から羽織れる、大きなシルエットが特徴です。
どれくらい暖かい?
TYPE1と同じPCU防寒システムに属し、約−46℃までを想定するシステムの最外層として使用されます。
着丈が長く、胴体や装備を広く覆う設計ですが、TYPE1より何度分暖かいといった比較数値は確認できません。
WAIPER公式では、HOUSTON製のモンスターパーカーなどを探せます。
WAIPER公式 PCU LEVEL7 TYPE2(モンスターパーカー)
PCU LEVEL7 パンツ
米軍特殊部隊向けPCUの極寒地用オーバーパンツです。
中綿入りで、ほかの防寒レイヤーの上から着用します。
どれくらい暖かい?
PCUの最終防寒レイヤーとして下半身の保温を担当し、極寒環境でジャケットなどと組み合わせて使用します。
PCUシステム全体では約−46℃までが想定されていますが、パンツ単体の耐寒温度は確認できません。
米軍実物を探す場合は、放出品の入荷状況を確認する必要があります。
PCU LEVEL7A ベスト
PCU LEVEL7Aは、胴体部分の保温性を高める中綿入りベストです。
TYPE1やTYPE2ジャケットの下に重ねることで、追加の断熱層として使えます。
どれくらい暖かい?
PCUの防寒システムでは、極寒時にLEVEL7ジャケットとベストを組み合わせ、保温性を補う設計です。
PCU全体の対応範囲は約−46℃までですが、ベスト単体の耐寒温度を示すものではありません。
WAIPERでは、米軍実物の放出品やPRIMALOFTを使用したオリジナルモデルも扱っています。
米海兵隊のハッピースーツも極寒地用の防寒着
米海兵隊(USMC)には、「ハッピースーツ」と呼ばれる極寒地用の防寒装備があります。
コヨーテカラーの中綿入りジャケットが代表的です。
一般のミリタリーショップではLEVEL7として販売されることもありますが、米海兵隊の2019年の公式着用ガイドでは、ハッピースーツをLEVEL6に分類しています。
どれくらい暖かい?
米海兵隊の寒冷地用被服プログラム(MCWCP)の資料では、防寒システム全体について次の温度が示されています。
- 要求基準:+4.4℃〜−31.6℃
- 目標基準:−37.2℃まで
こちらも、ハッピースーツ単体で耐えられる温度を示すものではありません。
LEVEL7は何度まで耐えられる?
米軍の公式資料を比較すると、ECWCS GEN IIIは約−51℃、PCUは約−46℃までの環境を想定した防寒システムです。
ただし、これは複数の衣類を組み合わせた場合の話です。
実際の暖かさは、次の条件によって変わります。
- インナーやフリースなどの重ね着
- 風の強さや衣類の濡れ具合
- 歩行中か、立ち止まっているか
- ジャケットの中綿やサイズ、劣化状態
そのため、実物とレプリカを含め、LEVEL7と書かれているジャケットがすべて同じ保温性能を持つわけではありません。
米軍のLEVEL7を購入するならWAIPER公式
米軍のLEVEL7には、ECWCS GEN III、PCU TYPE1、PCU TYPE2などの種類があります。
いずれも極寒地での保温を目的とした装備ですが、着丈やシルエット、想定される使い方が異なります。
購入する際は、米軍実物なのか、実物の仕様を参考に作られたレプリカなのかも確認しておきたいところです。
ミリタリーショップWAIPER公式では、米軍実物のLEVEL7ジャケットやパンツをはじめ、WAIPER.incやHOUSTONなどの民間向けモデルも探せます。
ショート丈のジャケット、モンスターパーカー、ベストなどを比較できるので、好みの形や用途に合わせて選べます。

