OEF-CPとOCPは、どちらも米軍で使用された茶色・緑系の迷彩です。
見た目が非常に似ていますが、米陸軍の資料では別の迷彩パターンとして区別されています。
大きな違いは、OEF-CPはアフガニスタンでの使用を目的に導入されたMultiCam、OCPはその後米陸軍全体に採用されたOperational Camouflage Patternという点です。
OEF-CPとOCPの違い
| OEF-CP | OCP | |
|---|---|---|
| 正式名称 | Operation Enduring Freedom Camouflage Pattern | Operational Camouflage Pattern |
| パターン | MultiCam | Scorpion W2 |
| 米陸軍での導入 | 2010年 | 2015年 |
| 主な目的 | アフガニスタン派遣部隊向け | 米陸軍全体の標準迷彩 |
| 主な制服 | FR ACU/FRACU | ACU |
| 使用範囲 | 当初は主にアフガニスタン | 全Combatant Commands |
| 制服としての移行期限 | 2019年9月30日まで | 2019年10月1日から標準 |
米陸軍の2017年版Eighth Army Blue Bookでも、ACUの迷彩としてUCP、OCP、OEF-CPの3種類をそれぞれ別に記載しています。
OEF-CPはアフガニスタン向けのMultiCam
OEF-CPは、Operation Enduring Freedom Camouflage Patternの略です。
米陸軍は2010年、アフガニスタンへ派遣される兵士に新しい迷彩を支給しました。
当時の米陸軍資料では、このパターンを「OEF camouflage pattern」と呼び、MultiCamとしても知られる迷彩と説明しています。
導入の背景には、アフガニスタンの地形があります。
アフガニスタンでは砂漠だけでなく、山岳地帯、岩場、村落、植生のある地域など環境が大きく変化します。
それまで使用されていたUCPでは十分な迷彩効果を得られない地域があり、米陸軍はアフガニスタン向けとしてOEF-CPを導入しました。
米陸軍の制服ガイドでは、OEF-CPは2010年から戦地で兵士に支給されていたことも確認できます。
OCPは米陸軍全体向けに採用された迷彩
現在のOCPは、Operational Camouflage Patternの略です。
米陸軍は2014年、この新しい迷彩をOperational Camouflage Patternと命名しました。
OEF-CPがアフガニスタンを中心としていたのに対し、OCPはアフガニスタンだけではなく、すべてのCombatant Commandsで使用することを想定した迷彩と説明されています。
OCPを使用したACUは2015年7月1日から販売・導入が始まり、2019年10月1日までに米陸軍全体がOCPへ移行しました。
米陸軍Recruiting Commandの資料でも、Operational Camouflage PatternについてScorpion W2と記載されています。
つまり、
OEF-CP=MultiCam
OCP=Scorpion W2
という違いです。
OEF-CPとOCPは米軍の物品管理でも別扱い
見た目が似ているため混同されやすいですが、米陸軍の装備品管理でもOEF-CPとOCPは区別されています。
Fort BenningのCIF資料を見ると、同じ装備でも、
- OEF-CP
- OCP
で別々の品目・NSNが設定されています。
例えばTactical Assault Panelでも、OEF-CP用とOCP用が別に掲載されています。
そのため、米軍放出品を確認するときも、単に「茶色と緑の迷彩だからOCP」と判断するのではなく、OEF-CPなのかOCPなのかを分けて確認する必要があります。
「OCP」という表記がややこしい理由
OEF-CPとOCPが混同される最大の理由が、米陸軍自身が過去に「OCP」という略称を別の意味で使用していたことです。
2010年の米陸軍資料では、アフガニスタン向けのOperation Enduring Freedom Camouflage Patternを「OCP」と略し、MultiCamとしても知られると説明しています。
しかし2014年以降は、新たに採用したOperational Camouflage PatternもOCPと呼ばれるようになりました。
そのため古い資料や放出品販売ページでは、
OCP=MultiCam
と書かれている場合があります。
現在の区別では、
- OEF-CP:Operation Enduring Freedom Camouflage Pattern/MultiCam
- OCP:Operational Camouflage Pattern/Scorpion W2
として見ると分かりやすくなります。
OEF-CPは2019年まで制服として使用できた
OCP導入後、OEF-CPがすぐに使用禁止になったわけではありません。
米陸軍は2015年から2019年までを移行期間としており、
- UCP
- OEF-CP
- OCP
の3種類が同時期に使用されていました。
OEF-CPについては、UCPと同じく2019年9月30日まで着用可能とされ、2019年10月1日からOCP ACUが米陸軍の標準となりました。
なお、これは主に制服の話です。
米陸軍のOCIE、つまりボディアーマーやポーチ、寒冷地装備などの支給装備については、UCP・OEF-CP・OCPの旧迷彩装備に一律のwear-out dateを設定しないという運用も行われています。
まとめ
OEF-CPとOCPは見た目が似ていますが、米陸軍では別の迷彩として扱われています。
OEF-CPはOperation Enduring Freedom Camouflage Patternで、2010年からアフガニスタン派遣部隊に支給されたMultiCam。
OCPはOperational Camouflage Patternで、2015年から米陸軍全体への導入が始まったScorpion W2です。
OEF-CPはアフガニスタンでの戦闘を背景に導入された迷彩なのに対し、OCPは使用地域をアフガニスタンに限定せず、米陸軍全体で使用する標準迷彩として採用されました。
また、2010年前後の米陸軍資料ではOEF-CPを「OCP」と略している場合があります。
米軍放出品を見る場合は、「OCP」という表記だけではなく、OEF-CP/MultiCamなのか、Operational Camouflage Pattern/Scorpion W2なのかまで確認すると区別しやすくなります。
OEF-CP・OCPの米軍実物をWAIPER公式で確認
OEF-CPとOCPは、WAIPER公式でも米軍実物が販売されています。
現在確認できるOEF-CPの商品には、米軍 ECWCS GEN3 LEVEL6 GORE-TEXジャケット OEF-CP MultiCamがあります。
実際のOEF-CPの迷彩や米軍実物のディテールを確認したい場合はこちらです。
→ WAIPER公式|OEF-CP MultiCamの米軍実物を確認する
一方、OCPでは米軍 FLAME RESISTANT COMBATジャケット OCP スコーピオンW2が販売されています。
OEF-CPとの迷彩の違いを実物で比較するときにも分かりやすい商品です。

